ターミナルケアについて 3

シェークスピアは、その劇のなかに「死は必然の終末」(necessary end)ということばを述べています。

人間は、生まれるということと死ぬということの二つを必ず経験するものです。

そのうちの生まれることは無意識のなかでおこなわれ、私たちは受け身の姿でこの世に誕生してきます。


しかし人生の末期の死は、その直前までは、人間の意識のなかで進行していくので、どう死を受け入れるかということはきわめて重要な問題になってきております。

動脈瘤の破裂のように、死が突発的に訪れて、意識が急になくなって死ぬという病気はきわめてまれなものです。

多くの病気は、急性症の場合でもかなりの間、死との闘いがあり、患者は医療陣の努力や科学の力を信じてなんとかこの死を乗り越えたいと希望的な見かたをして闘病する人が多いのです。

がんになった場合、欧米ではその90%内外は直接、間接、がんの告知をされるのが習慣になっていますが、日本ではまだがんの告知は10%以下にしかみられません。

ターミナルケアについて 2

死を前にした病人がいろいろな症状のために医療処置が必要である場合、やむを得ないこともありますが、できれば特にお年寄りの患者では家庭で死を迎えることがもっとも望ましいと思います。

熟練した訪問看護師が定期的に家庭を訪問して、家人の看護を援助すれば、病人は慣れ親しんだ環境で安らかな気持ちでいられ、家人も最期の世話をできた満足感が得られます。


外国では慢性疾患患者や老衰の患者は、慢性病院、老人病院またはナーシングホームでケアされることが多いのです。

ナーシングホームでは、資格のある看護師が責任をもって患者の治療やケアをし、必要に応じて医師を招いて処置をするという方法がとられています。


日本では特別養護老人ホームがありますが、数が少なくて入居が困難なことが多いうえ、プライバシーが十分でないという問題もあります。

今後は個人のプライバシーが十分尊重され、よいターミナルケアができる施設がもっとたくさんつくられることが望ましいと思います。

がん末期患者のケアの施設としてのホスピスは、日本ではまだわずかに数ヶ所しかありません。

ターミナルケアについて

今日の進歩した医学をもってしても、人間にいつか死が来るのを防ぐことはできません。

病気が一途に悪化の道をたどり、ふたたび回復の方向に向くことがまったく望めないという状況にまで進行した場合、そして寿命があと2~3ヵ月。

あるいは数週間しかもたないという状態になった患者を"終末期の患者"と呼び、このときの患者のケアを"ターミナルケア"と呼んでいます。


病気がそこにいたるまでは、もしかすると病気の進行が停止するか、多少でも治療効果を期待することが可能ではないかと考えて、医師はできるだけ延命への努力をするものです。

しかし、いよいよ病気の進行が盛んとなり、どうすることもできないということがあきらかになった場合には、ただ延命のための種々の強力な処置をするよりは、できるだけ患者を苦しめないですむように、そして最期には平和な死を迎えさせるように配慮するのがターミナルケアの目標です。

現在、大部分の病人やお年寄りはその最期の時を病院で迎えています。


しかし病院では多くの場合、「家族は処置中は外で」と部屋から出され、ふたたび呼び入れられたときは、病人は息をひきとった後です。

そこでは、病人は他人に囲まれ、家族は病人のそばにいてあげられないという不幸な状況が起こります。

更年期障害と合併 2

乳がんは最近やや増加の傾向にあるよですが、これも早期発見が大切です。

早期にみつけるコツは、まず自分で乳房をさわりしこりがあるかないか、つねに気をけてみることです。

セルフチェックの方法にはいろいろなやりかたがありますが、ちょっと夫にみてもらうのもよいでしょう。

そしてしこりをみつけたら、あまり苦にせずに検診を受けておきましょう。

たとえ思いすごしにすぎないこととしても。


ノイローゼ、心身症、うつ病などこれも近年社会が複雑化するに伴い、増加の傾向にあるようです。

こうした精神神経科的要素の多い疾患については、何といっても夫をはじめとする家族全員のあたたかい心のこもったケアが大切です。

しかしその本格的な治療となると、やはり専門医のアドバイスと治療が必要です。

家族、特に夫による励ましがないと、患者自身なかなか受診しない傾向があります。

高血圧症などについても、家族間で日頃から十分注意したいものです。

今や血圧計は昔の体温計がそうであったように、家庭の常備品の一つとなりつつあります。

更年期障害に高血圧症が合併する場合、家庭内の誰かが定期的にはかってあげるとよいでしょう。

このほうが病院で緊張しながら測定するより、正しい値が得られるので診断するうえで、ひじょうに役にたちます。

更年期障害と合併

更年期といいますと、ちょうどがん(特に子宮がんや乳がん)や高血圧症などいわゆる成人病の好発年齢であり、またノイローゼやうつ病などの起こりやすい年齢でもあります。

これらの成人病や精神科的な疾患の早期発見には、どうしても家族、とりわけ夫の協力が欠かせません。

これらのケアのポイントを、述べてみましょう。


子宮がん子宮頸がん、子宮体がん、いずれも初期にはほとんど症状がありません。

したがってこれらの0期を発見するには、人間ドックなどによる定期検診に頼るほかありません。

最近、家族ぐるみの検診システムもあるようですが、たいへん望ましいことです。


ところで、更年期に入る頃に不規則な性器出血があり、がんではないかと外来にみえる人がありますが、これらの多くはホルモンのアンバランスから起こる機能性子宮出血です。

また、接触出血を心配してみえる人もありますが、大半は子宮膣部びらんや頸管ポリープからの出血です。

だからといって、油断は禁物です。

異常出血をみたら必ず検診を受けて、異常のないことを確認しておきましょう。

気軽に検診を受ける習慣をつけてください。

これには家族もぜひ協力してください。

文化大革命の終結

アメリカでは一九七〇年代に入って、アジアへの直接的軍事介入を避けるというニクソン闘ドクトリンの方向が示されました。

ヴェトナム和平(米軍の撤退)もその一環であるが、アメリカは中国との関係改善を求めてニクソン大統領が訪中し(一九七二)、次のカーター大統領(民主党任一九七七~八一)のとき、米中国交正常化が実現しました。

米中の国交正常化交渉の開始はアジア諸国にも大きな衝撃を与え、東南アジア条約…機構(SEATO)の解消(一九七七)などにつながった。

特に日本はアメリカの外交転換を受けて、七二年に日中国交正常化と台湾国民政府との外交関係断絶を行ないました。

七八年には日中平和友好条約を結んで満州事変(一九三一)以来の戦争状態に終止符をうち、戦後史の転機を迎えました。

この問、中国では文化大革命の嵐が吹き荒れ、文革派と反文革派の軋櫟も強まったが、両派の仲介を果たしていた周恩来首相(任一九四九~七六)が七六年四月に、毛沢東が九月に没すると、江青(毛沢東の未亡人)ら文革の最高指導者(「四人組」)がクーデタで逮捕され翌七七年には文化大革命の終結が宣言されました。

米ソの軍縮-緊張緩和・・・2

六九年に西独に成立した社会民主党と自由民主党の連合によるプラント政権(任一九六九~七四)は、社会主義国との関係改善をめざす東方外交に乗り出しました。

七〇年にはソ連と独ソ条約を結んで武力不行使を約束し、ポーランドと両国の戦後国境(オーデル・ナイセ川)を認めあう国交正常化条約を締結しました。

また、米・英・仏・ソもベルリンの現状維持を約束する協定を結び、東西ドイツ問に相互に承認しあう基本条約が結ばれて、七三年に両国とも国連に加盟しました。

米ソの軍縮-緊張緩和・・・1

アメリカはヴェトナム戦争、ソ連はアフガニスタン侵攻(一九七九~八九)など、一九七〇年代に入ると米・ソともに軍事費の増大に悩むようになった。

加えて核兵器の恐怖に基づく東西の戦力均衡への国際世論の批判もあって、核兵器制限交渉が進められました。

六九年に始まる第一次戦略兵器制限交渉(SALTI)の結果、七二年に核兵器を現状で凍結する協定が成立し、七三年には核戦争防止協定が米ソ問に調印されました。

八二年、戦略兵器削減交渉(START)が始まり、八七年には中距離核戦力(INF)全廃条約が、また九一年にはSTARTが調印され、緊張緩和(デタント)が本格的に進行しました。

「プラハの春」

一九六四年、ソ連ではフルシチョフが解任されてコスイギン首相(任一九六四~八〇)・ブレジネフ第一書記(任一九六四~八二)体制となりました。

六八年、チェコスロヴァキアで民主化要求がおこって政変があり、改革派が政権についたが(プラハの春)、ソ連と東欧四力国が軍事介入してこれを鎮圧しました。

中ソ対立も長引くうえアルバニアの対ソ断交(一九六一)に加えて、プラハの春事件で国際的批判をあびて、ますますソ連の威信は傷ついた。

さらに社会主義諸国の改革への動きも抑えられたことから、これら諸国の政治・経済の停滞を招きました。

ここでも超大国ソ連の苦悩は深かったようです。

ヴェトナム戦争・・・・3

強大な軍事力を誇るアメリカの敗北は、同国の威信を傷つけるとともに、反植民地主義の輝かしい勝利でもありました。

ヴェトナムでは、米軍の撤退で解放戦線がサイゴンを占領し、七六年にハノイを首都とするヴェトナム社会主義共和国として統一された。

ヴェトナム戦争で国論を分裂させたアメリカでは、七二年にはニクソン自ら中国を訪問して初めて米中首脳会談を行なうなど、戦後の諸政策の大転換に踏み切りました。

しかし、その直後に大統領が関与する不正事件が発覚し(ウォーターゲート事件)、七四年には二期目の半ばにしてニクソンが辞任した。

このように、内外ともに超大国アメリカの威信と実力は低下し、苦悩を深めました。

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