ターミナルケアについて 6
一般に、定期的な人間ドック検診などによってがんがきわめて早期に発見された場合には、「勝ち戦さ」であるとされます。
医師が、早期がんであると告げることが最近はだんだんと多くなってきました。
手術可能なものはできるだけ早く手術をすすめるためにも、ある程度、病気の本体をいうことになるわけです。
しかしながら、いよいよ病気が進行しているようながんの場合には、医師はこれを患者には告げないというのが一般的です。
患者がどうしても病名を知りたいと強く望む場合には、患者が死を受容する精神的な用意をしているということがわかった場合にのみ告げることはありますが、このような勇気をもつ人はきわめてまれにしかみられません。
がんの患者さんのいる家族の方へ身内にがんの患者さんがいるということはとてもつらいことです。
本人が病名を知っている場合でも、知らされていない場合でも、まわりの人は1日でも長く生きていてほしいと願います。
しかし多くの人が、どうにかしてあげたいけれども、どうしてあげればいいのかわからないと思い悩むことがしばしばあります。
近年、がんが早期に発見される率が高くなり、手術などの治療によって健康を取り戻す人もあります。
なかには抗がん剤によってがん細胞がまったく消えてしまう人もいます。
このことは本人や家族の方々にとってがん、すなわち死ではないという生への希望となります。
しかし一方ではいま受けている治療への疑問やあれをやれば治るのではないかなど、迷いを起こすことにもなります。
決定的な治療法がない現段階ではやむを得ないことでしょう。