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2010年08月 アーカイブ

ターミナルケアについて

今日の進歩した医学をもってしても、人間にいつか死が来るのを防ぐことはできません。

病気が一途に悪化の道をたどり、ふたたび回復の方向に向くことがまったく望めないという状況にまで進行した場合、そして寿命があと2~3ヵ月。

あるいは数週間しかもたないという状態になった患者を"終末期の患者"と呼び、このときの患者のケアを"ターミナルケア"と呼んでいます。


病気がそこにいたるまでは、もしかすると病気の進行が停止するか、多少でも治療効果を期待することが可能ではないかと考えて、医師はできるだけ延命への努力をするものです。

しかし、いよいよ病気の進行が盛んとなり、どうすることもできないということがあきらかになった場合には、ただ延命のための種々の強力な処置をするよりは、できるだけ患者を苦しめないですむように、そして最期には平和な死を迎えさせるように配慮するのがターミナルケアの目標です。

現在、大部分の病人やお年寄りはその最期の時を病院で迎えています。


しかし病院では多くの場合、「家族は処置中は外で」と部屋から出され、ふたたび呼び入れられたときは、病人は息をひきとった後です。

そこでは、病人は他人に囲まれ、家族は病人のそばにいてあげられないという不幸な状況が起こります。

ターミナルケアについて 2

死を前にした病人がいろいろな症状のために医療処置が必要である場合、やむを得ないこともありますが、できれば特にお年寄りの患者では家庭で死を迎えることがもっとも望ましいと思います。

熟練した訪問看護師が定期的に家庭を訪問して、家人の看護を援助すれば、病人は慣れ親しんだ環境で安らかな気持ちでいられ、家人も最期の世話をできた満足感が得られます。


外国では慢性疾患患者や老衰の患者は、慢性病院、老人病院またはナーシングホームでケアされることが多いのです。

ナーシングホームでは、資格のある看護師が責任をもって患者の治療やケアをし、必要に応じて医師を招いて処置をするという方法がとられています。


日本では特別養護老人ホームがありますが、数が少なくて入居が困難なことが多いうえ、プライバシーが十分でないという問題もあります。

今後は個人のプライバシーが十分尊重され、よいターミナルケアができる施設がもっとたくさんつくられることが望ましいと思います。

がん末期患者のケアの施設としてのホスピスは、日本ではまだわずかに数ヶ所しかありません。

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